運命論を排し、ロジックで組織を「制御」する
先の読めない時代において、多くの企業は「なんとなく良い雰囲気のチーム」「メンバーの努力」といった曖昧な要素に依存しています。しかし、そのチームが本当に成果を生むかどうかは、論理的な構造に左右されます。
本エピソードは、元制御システム・プロセッサエンジニアである永峰譲が構築したMLSを、会社・組織単位の行動設計に応用し、チームを「制御システム」として捉え直す方法を解説します。
従来のチーム分析が欠いていた「客観的な基準」を古代マヤの知恵で設定し、組織を論理的に目標へ誘導するフレームワーク、それが「サイクル設計」の真価です。
1. 組織を「一人の人物」としてキャラクター化する
チーム分析の限界とMLSの視点
従来のチーム分析(IMOやGRPIなど)は、入力と出力を活用するフィードバック制御の形を取りますが、その「基準」(Set Point)が内部の主観に依存しているため、チームは発散(目標喪失)や収束(停滞)を起こしやすいという課題がありました。
MLSでは、まず組織を構成するメンバーの特性(古代マヤの「色」)から、そのチームが持つ先天的な「キャラクター」を明確にします。
- Podcastチームの例: 赤が2人、青が1人の構成は、「企画力がないが、爆発的な勢いを持つ人」としてキャラクター化できます。
- 制御工学の視点: これは、制御対象である組織の固有の特性(強み・弱み)を把握するプロセスであり、外部からの制御(コンサルティングやスキル付与)を行う前に、システムそのものが持つ応答特性を理解する行為と言えるでしょう。
このキャラクター化により、「いくら企画をしましょうと言っても、このチームはできない」という、組織の限界と可能性を客観的に認識できるようになります。
2. サイクル設計の核心:組織に「外部基準(Set Point)」を導入する
なぜチームは疲弊するのか?
多くのチームが疲弊するのは、「何やっていいかわからない」「みんな意見が違う」という「基準のなさ」から生じるからです。制御システムにおいて、基準(Set Point)がなければ、システムは機能不全に陥ります。
MLSは、この組織の課題に対し、MLS理論である「方位エネルギー(NAWAL)」を応用し、客観的な「基準」を外部から導入します。
- 基準の定義: 会社を「こういう形にしていきたい」という目標に対し、古代マヤの知恵を応用した最も客観的で最適な方向性を基準として設定します。
- 結果の定義: 「結果が何か」を基準に照らして定義できるため、「収益を上げたいなら黄色が必要」「企画が必要なら白が必要」といったように、目的に合わせた明確な指標が生まれます。
この基準を設定することで、チームは主観的な感情論から脱却し、目指すべき方向が論理的に確定した行動制御プロセスへと移行するのです。
Creative Constraintsのより詳細な定義はこちら。
3. 制御戦略の実行:「偏差」を論理的に埋める
「サイクル設計」の実行フェーズでは、設定した基準(ゴール)と現状の組織キャラクター(出力)の間に生じる「偏差(差分)」を測定し、この偏差を最小化するための論理的な制御戦略を実行します。
| 制御戦略 | チームへの応用 | 目的 |
| 能力・スキルによる制御 | 企画ができないチームには、後天的に企画を学んだ人を投入するか、既存メンバーのスキルを補強する。 | チームの能力・スキルという内部的なリソースを調整し、偏差を埋める。 |
| 新たな流れ(メンバー)の投入 | 収益を上げたい(黄色が基準)なら、黄色の特性を持つメンバーを投入する。 | 外部リソースを組み込み、システム特性そのものを目標に近づける。 |
| リスク管理(バランス) | 赤を増やしすぎると「アイデアだけのチーム」になり、白や黄色が疲弊するリスクを予測し、増員をコントロールする。 | システムの安定性を確保し、予期せぬ混乱や崩壊を防ぐための予防的制御を行う。 |
MLSのサイクル設計は、「チームの結果をどうしたいかによって、どのようにするかを決められる」ように、組織を論理的にコントロールするための強力なレンズとフレームワークを提供します。
感情や属人的な経験に依存せず、ロジックとアルゴリズムに基づいた組織運営を実現することが、このMLS戦略の最終的なゴールです。
